こんにちはユレオです。
皆さんはファンタジーを題材にした小説や漫画といった作品を目にすることがあるかと思いますが、どのような世界観の作品が好みでしょうか？
ファンタジーを題材にした作品は数多くありますが、多くの作品が「西洋の世界観」が基礎となり物語を構築しているかと思います。
もちろん、東洋をテーマにしたファンタジー作品はありますが、そうしたものはどちらかと言えば少数派で、「東洋風ファンタジー」は伸びしろがあるジャンルと言えます。
また、ファンタジー作品の多くがモンスターが登場したり、戦いがメインの冒険ものが多いですが、中には「ミステリー」といったテーマと結びつけた作品も存在します。
本日ご紹介する漫画は東洋をテーマにしたファンタジー物語で、王宮という閉じられた世界で起こる事件や謎を解き明かす、薬師が主人公の一風変わった漫画作品です。
タイトル：薬屋のひとりごと
作者 ：原作.日向夏 漫画.ねこクラゲ
連載期間：2017年～
巻数 ：既刊11巻（2023年4月現在）
春秋戦国時代の中国を彷彿させる世界を舞台とした、後宮に勤める女官が王宮内で起きる事件を解き明かす歴史ファンタジー・ミステリー作品です。
この漫画は習慣や文化と行った内容が古代中国なのですが、ところどころで時代背景に合わない描写があるため、「歴史漫画」として読むと不自然に感じる作品となっており、「古代中国の世界観だけ参照したファンタジー作品」として読まないとつまらないと感じるかもしれません。
話の中心が王宮内で起こる事件や謎を追うストーリーなのですが、ミステリーの奥深さや事件の顛末については多くは語らない為、ミステリーを題材にした作品とも言いにくく、カテゴライズがふわっとしています。
個人的には「東洋歴史ファンタジー」と「ゆるいミステリー作品」がおり混ざった作品と捉えており、個性的なキャラクターが魅力で不思議と引きつけられる今後を期待している作品です。
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薬屋が主人公の歴史ファンタジー・ミステリー漫画「薬屋のひとりごと」のあらすじ
主人公で薬屋として働く少女 猫猫（マオマオ）は医師である養父と花街で働いていましたが、薬草採取で外出した際に人さらいに遭い、後宮務めの下級女官として売り飛ばされてしまいます。
後宮務めは年季が開ければ開放される為、猫猫は年季が明けるまで後宮に勤めるつもりでしたが、王宮で起きた皇子の衰弱死の事件で死因が毒であることに気が付き、それを匿名で訴えたところ後宮の管理を担当する宦官の目に留まることになります。
猫猫は下級女官の中で読み書きが出来ることや、薬師としての知識や鋭い観察眼を持っており、また、好奇心や研究心が特に旺盛で薬や毒に対する造詣が深いことから玉妃付きの侍女に抜擢されて、毒見役として仕えます。
引用元：薬屋のひとりごと
猫猫は世の中の理不尽に関して達観しており、権力者の要望に対しても理不尽な内容でも受け入れる考えを持っていることもあり、複雑に絡み合う後宮で起こる様々な出来事や事件に巻き込まれることになります。
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キャラクターが個性的で面白いマンガ「薬屋のひとりごと」の感想
この漫画は古代中国の春秋戦国時代を彷彿させる世界観ですが、しっかりとした時代には触れておらず、また国や地域も明言していないので、「歴史漫画」として見るとかなり不自然な設定が散見されます。
私は当初「歴史漫画」として読んでいたのですが、所々で不自然な描写があったため、途中から「ファンタジー漫画」として読むようにしたところ、スッと腹落ちする内容で理解が高まりました。
ファンタジー漫画といえば西洋をテーマにした作品が多いですが、この漫画は東洋をテーマにしており、古代中国文化を知ることの出来る新しいタイプのファンタジー作品と言えます。
主人公の猫猫のキャラクターが大変個性的で、薬や毒に対する好奇心が旺盛であり、「毒好きヒロインキャラ」としてはぶっ飛んだ設定が面白く、作品の魅力となっています。
引用元：薬屋のひとりごと
物語のメインのテーマは「事件や謎を解き明かすミステリー作品」と言え、後宮や王宮で起こる様々な出来事や事件の謎を明かしていくのですが、奥深い謎解きではなく、ミステリー好きの方には少し物足りない内容かもしれません。
ですが、テンポよく展開するストーリーでたいへん読みやすく、「次にくるマンガ大賞 2019」の１位に選ばれています。
●後宮や王宮で起こる様々な出来事や事件の謎を解き明かすミステリー漫画
●「次にくるマンガ大賞 2019」の１位に選ばれた作品
小説版はこちらです。
「ねこクラゲ」の他の作品のご紹介
ねこクラゲはイラストレーターとしても活躍する漫画家で主にスクウェア・エニックス系の雑誌作品を連載をしています。
絵が魅力的でキャラクターの表情が豊かであり、幅広い描き分けができる作家で、男女問わず受けが良い絵が特徴の今後が楽しみな作家です。
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