こんにちはユレオです。
歴史上軍拡主義の国家というものはどの時代にも誕生し、それらの国は常に新しい領土を求めて戦争を行い、覇権国家を目指します。
歴史を見れば明らかですが、軍拡主義の覇権国家を目指す国が存在しない時代の方が少なく、国民を希望に導くために拡張主義を推し進め、常に新しい領土を求めます。
しかし、地球が一つの覇権国家に統治されると、どうなるのでしょうか?新たな領土もなく拡張主義を見直すことになり、国家の衰退が起きるのでしょうか?
本日ご紹介する漫画はソビエト連邦が地球の覇権国家となった世界を舞台にした物語で、宇宙開拓時代で起きた事故により、不毛の惑星に囚われた人類の存亡をかけた戦いを描くSFファンタジー漫画です。
タイトル:天牢のアヴァロン
作者 :原作. 浜村俊基 漫画.藤澤紀幸
連載期間:2019年~2020年
巻数 :全4巻
宇宙に進出して星間移民船による人類の移住を進める中で起きた事故により、目的地ではない惑星に400年間囚われた人類が、ロストテクノロジーとなった宇宙開拓時代の遺跡を巡り繰り広げられる物語です。
この漫画の時代設定は中世ヨーロッパのような世界観で、騎士が登場して人々は剣や槍といった原始的な武器で争っています。
しかし、一部には宇宙開拓時代の遺物であるプラントや船外活動用のハイテク宇宙服が存在し、人々はそれらの恩恵を受けて400年もの間、人類が生きていくには過酷な環境の星で生き延びることが出来ました。
船外活動用の宇宙服はパワードスーツとして役割を果たすため、装甲が付けられて「甲冑」に転用され、戦場では大きな戦力となる「兵器」として扱われています。
SFの世界と中世ヨーロッパの世界観が織り交ざる大変魅力的な設定となっています。
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設定が大変魅力の漫画「天牢のアヴァロン」のあらすじ
ソビエト連邦が覇権国家となり新たな領土を求めて宇宙へ進出を目指した24世紀、恒星間移民船団が作られて移民たちは冷凍睡眠により数光年先の惑星を目指しています。
主人公のアズマは目的地の惑星に着いた時に人々を導く指導者になるための管理官候補生として、10年に一度冷凍睡眠から目覚めて移民船団に異常が無いかを目視で確かめる任務をこなしていました。
しかし、ある日アズマは冷凍睡眠から目覚めると移民船は名も知らぬ惑星に墜落しており、人類が生存するには劣悪な環境の惑星での生活を余儀なくされます。
アズマは「先人(プロローグ)」と呼ばれ、移民船団で起きた爆発事故による墜落から400年あまり経過しており、生き残りの子孫が移民船の残骸を奪い合いながら、いくつもの勢力に分かれて争う戦争に巻き込まれることになります。
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”宇宙服×西洋甲冑”が魅力のマンガ「天牢のアヴァロン」の感想
この漫画の世界観は非常に面白く、20世紀末に地球がソビエト連邦により統治され、民衆を希望に導くために拡張主義を推し進め、常に新しい領土を求めて、ついには宇宙進出を果たし、恒星間移民を進めることになります。
しかし、移民船団は恒星間を移動中の事故により目的地とは異なる不毛の大地へ降り立ち、400年もの月日が流れ、文明は中世ヨーロッパの時代まで後退して移民船の技術はロストテクノロジーとして扱われるようになります。
移民船には船外活動を行えるハイテクの宇宙服が備わっていましたが、人々はそれに装甲を付けて甲冑として兵器に転用し、「騎士鎧(オルラーン)」として戦争の道具として使っていました。
騎士鎧は貴重で、整備できる人もいなくなり、戦場でも奪い合いになるほどのもので、騎士鎧が数体でも運用次第では戦局が大きく変わる重要な兵器として扱われています。
中世ヨーロッパの世界観に宇宙移民時代のハイテク宇宙スーツをベースとした西洋甲冑が登場する設定は非常に目新しく、SFらしいデザインでありながらカッコいい甲冑デザインが魅力の漫画です。
●未来と過去が融合した世界観
●「宇宙服×西洋甲冑」という魅力的なデザイン
「藤澤紀幸」の他の作品のご紹介
藤澤紀幸は以前は「村正みかど」というペンネームで漫画を連載していましたが、現在は本名である「藤澤紀幸」で創作活動を行っています。
「天牢のアヴァロン」は、これまでの作風とは大きく様変わりしており、同じ作者の作品とは思えない変貌を遂げており、これからの作品が楽しみな漫画家です。
「藤澤紀幸の有名作品一覧」
天牢のアヴァロン
エロゲの太陽
ネムノユメ: 俺の考えた理想の妹と雪の殺人
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