■12作品を掲載!(2023年4月13日 更新)
皆さんは音楽を聞いたりされるとは思いますが、音楽を演奏することはありますか?
私は昔少しだけギターを練習した事がありますが、人前で演奏できる人は本当にすごい努力をされてきたんだなーと音楽を聞くたびにいつも感心します。
音楽をテーマにした漫画は世の中にはたくさんあり、音を再生できない”本”というメディアは「音楽をテーマにした漫画」とは相性が悪いように思われがちですが、漫画の表現力と読者の想像力が相まって、まるで本から音が聞こえてきそうな印象を受けることがあります。
こうした音楽をテーマにしたマンガの中でも私が面白かったと思ったマンガを本日はご紹介をしたいと思います。
●スポンサーリンク
【目次】
はじめに
当ブログでは漫画作品への感想を以下のようなレーダーチャートで表現しております。
あくまで個人的な視点での感想ですが、ご参考にいただければと思います。10段階評価の平均を5としております。
レーダーチャートは2種類あり、共通の漫画レーダーチャートと音楽漫画ジャンルのレーダーチャートと分けております。
単純に漫画の感想を知るには「共通漫画レーダーチャート」をご参考ください。
スポンサーリンク
厳選!本から音が聞こえる魅力の音楽漫画(全12作品)
バジーノイズ /むつき潤
タイトル:バジーノイズ
作者 :むつき潤
連載期間:2018年~
巻数 :既刊5巻(2021年2月現在)
閉じこもった世界で好きに音楽を作り楽しむという生活を送っていた青年が、とある女性と知り合ったことで外の世界に目を向け音楽の世界へ踏み出す青春恋愛音楽漫画です。
主人公の清澄は21歳と若い身でありながらマンションの管理人を生業としており、シンプルなルーチンワークを求め、仕事は趣味の音楽を続けるためのものと割り切っていました。
清澄は音楽をパソコンやサンプラーと呼ばれる機械を使って作曲して、自分で聞いて楽しむということを趣味としており、「すきなもんいっこ、あればいい」と考えて、音楽以外に興味を示さず日々の生活を送っていました。
そんなある日、清澄の前に潮(うしお)と名乗る女性が現れ、清澄の才能を高く評価して、清澄の作った音楽を世間に広めようと働きかけ、閉じた世界に強烈な“ノイズ”が流れ込み、清澄の人生を大きく変えることになります。
この漫画は音楽を趣味として音楽以外に興味を示さない清澄が、潮と出会ったことで外の世界に興味を持ち、音楽を人に聞かせて楽しむという喜びを見つけて、やがてバンド活動を行うようになる青春恋愛音楽漫画です。
神戸の舞子を舞台とした漫画で、神戸に詳しい人にはなじみのある場所が登場するので、神戸が地元という方は没入感が高く楽しむことができます。
漫画全体の絵がおしゃれで、コマ割りや吹き出しが独特で、読者をうまく引きずり込む不思議な魅力があり、何度も読み返したく独特の雰囲気があります。
音楽を知らない読者が読んでも楽しめる構成になっており、現在の音楽業界の事情やSNSによる情報の拡散といったものが盛り込まれ、ネット社会を中心とした現在の若者をターゲットとした漫画と言えます。
四月は君の嘘 /新川直司
タイトル:四月は君の嘘
作者 :新川直司
連載期間:2011年~2015年
巻数 :全11巻
中学生のピアニストとヴァイオリニストを題材とした青春音楽マンガです。
主人公の有馬 公生は幼少の頃より音楽の指導者であった母の影響を受けて、正確無比な演奏を行い多くのピアノコンクールで優勝してきました。
しかし11歳の時に「コンクールで優勝する為の演奏」ではなく感情を込めた演奏を行ったことで母親と喧嘩をすることになり、その直後に母親が亡くなってしまった為、トラウマとなり演奏中に自分が弾くピアノの音が聞こえなくなるという症状を発症してしまいます。
それから3年後の4月に14歳になった公生は幼なじみの澤部 椿を通じて、同い年のヴァイオリニストの宮園 かをりと知り合い、かをりの圧倒的で個性的な演奏を聴いたことで公生は再び音楽の道に戻るきっかけとなります。
しかしこのかをりとの出会いは偶然ではなく、かをりの小さな「嘘」が含まれたものでした。
この漫画はピアニストとヴァイオリニストという主人公とヒロインが異なる楽器をテーマにした「音楽・青春・恋愛」と多くのジャンルを網羅した素晴らしい漫画です。
かをりは身体を蝕む病を患っていることを秘密にしていましたが、やがて学校を休んで入院生活が続くようになっていきます。
かをりの病気は次第に物を持ったり歩くことが困難になる病気で、容態は悪化の一途を辿ります。
かをりの公生に対しての「嘘」はこうしたことから生まれ、物語の最後に公生に「嘘」をついた理由を明かすのですが、最後は涙無しでは読めず電車や人目に付くところ読むのは危険なマンガです。
読み終わったあと心を鷲掴みにされ、すぐに1巻から読み返したくなるお勧めのマンガです。
2014年にアニメ化、2016年には「山崎賢人」「広瀬すず」で映画化しています。
BLUE GIANT /石塚真一
タイトル:BLUE GIANT
作者 :石塚真一
連載期間:2013年~
巻数 :BLUE GIANT 全10巻 BLUE GIANT SUPREME 全11巻 BLUE GIANT EXPLORER 既刊7巻
宮城県仙台市を舞台にした高校生がジャズと出会ったことでサックスプレイヤーを目指す熱血音楽マンガです。
主人公の宮本 大はバスケットボール部に所属するどこにでもいそうな高校生ですが、将来何になりたいかがわからず高校生活を送っていたところ、ある日ジャズの曲を耳にしたことで音楽に興味をひかれ、初めてのライブハウスでのジャズの生の演奏を目の当たりにして衝撃を受けます。
この事がきっかけで大はサックスプレーヤーを目指すことを決めて独学でテナーサックスの練習に励むようになります。
大は非常に努力家で毎日の練習を欠かすことなくサックスを吹き続け、やがて高校卒業と同時にプロを目指すために上京することになります。
この漫画はジャズという多くの方が聞いたことはあるのになじみのない音楽ジャンルをテーマにしていますが、ジャズがどういった物なのかを知らない人が読んでも興味が持てるような内容になっています。
ヤマハ音楽教室とコラボレーションを行うなど日本のジャズ業界ではかなり注目されているマンガで、ジャズは「おしゃれな音楽」というイメージがありますが、非常に激しく力強い音楽で、初めて知るジャズの世界とその魅力に読者を虜にします。
サックスプレイヤーとして仙台から東京に出て活躍をしますが、「BLUE GIANT」は10巻で終了し、「BLUE GIANT SUPREME」はドイツを舞台にした内容で実質の続編となっています。
ましろのおと /羅川真里茂
タイトル:ましろのおと
作者 :羅川真里茂
連載期間:2010年~
巻数 :既刊23巻(2019年9月現在)
津軽三味線をテーマにした高校生が主人公の青春音楽漫画です。
主人公で津軽三味線奏者の澤村 雪は三味線の師であった祖父が亡くなったことで、自分の音を探すために単身上京します。
行く当てもの無く街を迷っていると、ささいなことがきっかけでキャバクラで働きながら、グラビアアイドルを目指す女性と、そのバンドをしている彼氏と出会い、ライブ会場の前座として津軽三味線を演奏することになり、津軽三味線の素晴らしさと祖父の偉大さを再認識することになります。
雪は高校には1年生の夏から通っていませんでしたが、上京後は母親である澤村梅子の言い付けで梅園学園へ転入して、高校生活を送ることになります。
雪は祖父譲りの津軽三味線の才能を持ちますが演奏にはムラがあり、明確な目的がある演奏ではその才能を遺憾なく発揮しますが、そうではないときはおざなりな演奏になってしまいます。
雪は人とのかかわりを積極的に持ちませんでしたが、学校生活を送る中で人との出会いなどを機に少しずつ成長して自らの音を探し求めるようになります。
津軽三味線というあまり親しみのない楽器をテーマにしており、津軽三味線の魅力や知識を知ることのできるマンガです。
少女マンガ風ですが、演奏シーンが力強く描かれており、津軽三味線の凄さが伝わり、奏者でそれぞれの音の個性が出る描写は圧巻です。
津軽三味線独自の演奏方法など、一般人が知らない内容が出てきますが、必要以上の説明はせずに、津軽三味線を知らない人でも気軽に読むことが出来て、うまく興味を持たせてくれます。
のだめカンタービレ /二ノ宮知子
タイトル:のだめカンタービレ
作者 :二ノ宮知子
連載期間:2001年~2010年
巻数 :全25巻
音楽大学の学生が主人公のクラシック音楽コメディマンガです。
主人公の千秋 真一は音楽の才能に恵まれた青年でピアノ科に在籍しながらも指揮者を目指していましたが、重度の飛行機と船の乗り物恐怖症の為、クラシック音楽の本場であるヨーロッパに渡ることが出来ずに将来に不安を感じて思い悩んでいました。
ある日千秋は酔っぱらって自宅前で眠って目が覚めるとゴミ部屋の中で美しいピアノを奏でる女性がいました。
彼女はもう一人の主人公の野田 恵(のだめ)で千秋と同じ音大のピアノ科に在籍した隣の部屋に住む女性でした。
千秋は のだめの持つピアノの天賦の才能を感じ取り、のだめの才能を引き出すべく、ずぼらな性格にあきれつつも関わりを持つようになります。
このマンガはクラシック音楽というまじめなテーマを題材にしていますが、千秋と のだめのやり取りが非常に面白くて、笑いがこみあげてくるコメディ色の強いマンガです。
ピアノに関して天賦の才能を持つが、他の事が全くだめな のだめと音楽の才能を持つが才能の壁を感じている千秋との、音楽に対する取り組みややり取りが面白く、一般の人がなかなか知ることが出来ないクラッシックや日本の音大の世界を知ることが出来る教養色のある内容で、音楽を知らない人が読んでもクラシック音楽に興味を持てて楽しめます。
この漫画は映画やドラマ、アニメなど様々なメディアでも成功をおさめた作品で、テンポも非常に良くて少女漫画だけど安心してすんなり読むことが出来ます。
2007年、2008年、2010年にアニメ化して2006年にドラマ化、2009年には映画化しています。
坂道のアポロン /小玉ユキ
タイトル:坂道のアポロン
作者 :小玉ユキ
連載期間:2007年~2009年
巻数 :全10巻(番外編1巻)
1966年の長崎県の佐世保市を舞台にした高校生達の青春音楽漫画です。
主人公で高校1年生の西見 薫は父親の仕事の都合で、幼い頃から何度も転校を繰り返してきており、秀才で真面目ですが繊細な性格で人付き合いが苦手でした。
薫は佐世保市の高校へ転校してきた際に渕 千太郎と出会います。
千太郎は大柄で野蛮で豪快かつ型破りな性格で薫とは正反対の性格ですが、明朗で面倒見が良く正義感も強い少年でした。
薫は小学生の頃からピアノの演奏をしており、クラシックしか演奏していませんでしたが千太郎との関りの中で、未経験のジャズに挑むようになります。
この事がきっかけで薫はジャズを知るようになり、千太郎はドラムを叩き、薫はピアノ演奏してジャズの魅力に惹かれていきます。
この漫画は舞台が1960年代と現在とは大きく異なり、地方の穏やかな雰囲気とノスタルジックが感じられ、現在の高校生活とは大きく異なりますが、そういった時代背景等も楽しむことのできるマンガ作品です。
ジャズがマンガのテーマになっていますが青春マンガの要素も多く、正反対の性格の薫と千太郎がジャズによって友情を深めていきます。
また、この漫画は少女マンガらしい恋愛要素を軸にしており、様々な登場人物が絡み合い、恋愛マンガとしてもかなり面白い内容となっています。
2012年にアニメ化され、文化祭でのピアノとドラムによるセッションシーンの素晴らしさが当時話題になりました。
2012年にアニメ化しています。
BECK /ハロルド作石
タイトル:BECK
作者 :ハロルド作石
連載期間:1999年~2008年
巻数 :全34巻
若者達がロックバンドで活躍する青春音楽漫画です。
主人公の田中 幸雄(コユキ)は平凡な高校生活を送っていましたが、ある日継ぎ接ぎだらけの犬とその飼い主である南 竜介と出会います。
竜介はニューヨーク帰りの帰国子女で天才ギタリストでもあり、全米で影響力のあるバンド「The Dying Breed」のメンバーと交流を持っていました。
コユキは竜介との出会いにより音楽の世界に入り込むことになり、ギター&ボーカルとして竜介達のバンドである「BECK」のメンバーに加わります。
BECKは着実にステージをこなして行き活動の場を広げ、ある日「The Dying Breed」のシークレットライブでコユキがステージに呼ばれることになり注目を集めることになります。
しかしこの事が、日本の音楽業界の実力者の怒りを買うことになり、BECKの活動を妨害してくることになります。
このマンガはロックバンドの結成から様々な妨害を受けつつも、困難を乗り越えて次第にメジャーになっていく物語で、日の目をなかなか見ないながらも成長してチャンスをつかみものにしていくサクセスストーリーが魅力です。
マンガというメディアでは音は鳴らないはずなのに、読んでいると音楽が聞こえて来るような描写が多々あり、音楽マンガとして非常に魅力的な描写と内容となっています。
2004年にアニメ化し2010年には映画化するなど、様々なメディアで成功を収めている作品で音楽を聴きながら楽しみたいという方はアニメ版をおすすめいたします
2004年にアニメ化、2010年に映画化しています。
パリピ孔明 /原作.四葉夕ト 漫画:小川亮
タイトル:パリピ孔明
作者 :原作.四葉夕ト 漫画:小川亮
連載期間:2019年~
巻数 :既刊12巻(2023年2月現在)
古代中国の三国志時代に「蜀」の丞相を務めた諸葛亮孔明が、死後に日本の渋谷に若き日の姿で転移して、駆け出しのシンガーソングライターの夢を叶える為に”軍師”として活躍する「SF×歴史×音楽×コメディ」作品です。
主人公の諸葛亮孔明は三国志時代に多くの仲間と共に幾多の敵を倒してきた”歴史上最も有名な軍司”ですが、五丈原にて戦の勝敗を憂慮しながら病死します。
孔明は命が尽きる前に、”命のやり取りなどない平和な世界へ生まれ変わりたい”と願っていましたが、気が付けばハロウィンイベントが行われている現代日本の渋谷に若き日の姿で転生していました。
孔明はハロウィンに酔狂し奇抜な姿で盛り上がる若者や、クラブでの大音量で鳴り響く音楽を耳にして地獄の獄刑を受けている勘違いしますが、クラブでボーカルイベントを勤める月見英子と出会います。
英子の歌声に魅了された孔明は、シンガーソングライターの卵として駆け出しで「歌手として成功する」という英子の夢を叶える為に、”軍師”として英子のマネージャーになることを宣言し、前世では無し得られなかった、天下泰平の世を作る事を目的に”諸葛亮孔明”としての知識や才能を使って動き始めます。
この漫画は「諸葛亮孔明」というキャラクターを現在日本に甦らせて活躍を描く物語となっており、歌手である月見英子のマネージャーとして暗躍して英子の音楽活動と立身出世を描く音楽漫画となっています。
数年前に諸葛亮孔明の兵法をビジネスの現場に生かすというコンセプトで執筆されたビジネス書が数多く出版されて本屋に並びました。
そうした”諸葛亮孔明の兵法をビジネスの現場に生かす”という内容を実際の歴史上の人物が、駆け出しのシンガーソングライターのマネージャーとなって体現するという内容で、三国志や諸葛亮孔明に詳しくない方でも楽しめるようになっています。
歴史上の人物が何の隔たりもなく現在日本の文化を理解し、言葉の壁なく活動する点で言えば、もはやファンタジーとも言える内容ですが、細かなところを無視して読めば非常に面白く、「人の動かし方」や「ビジネスで成功する為の戦術」と「戦略と戦術のすみわけ」など新しい発見もある新しいタイプの漫画作品と言えます。
SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん /長田悠幸
タイトル:SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん
作者 :長田悠幸
連載期間:2013年~
巻数 :既刊20巻(2023年4月現在)
ジミ・ヘンドリクスの亡霊に取りつかれた高校の英語教師が、ギターの楽しみを思い出して生徒達と軽音部を立ち上げてロックバンドを始める「熱血×青春×音楽」漫画です。
主人公で高校の英語教師をしている本田 紫織(ほんだ しおり)は地味な容姿で存在感が薄くて気弱な性格の持ち主で、実家の借金返済のために節約と仕事に明け暮れる毎日を送っていました。
紫織は高校時代にガールズバンドを組んでいましたが、兄が音楽関係が原因の多額の借金を残して失踪したことで、父の反対でバンド活動を諦めざるを得なくなり、ギターを封印し、その後は家族を支えるために自分のやりたいことを押し殺して毎日を送っていました。
27歳の誕生日を迎えた紫織は、失踪前に兄からもらったギターを取り出そうとしたところ、伝説のギタリストであるジミ・ヘンドリックスの亡霊の憑りつかれます。
ジミ・ヘンドリックスの亡霊に取りつかれた紫織は、吹奏楽部の演奏中にステージに上がりギター演奏を始め、忘れていた音楽に再び触れたことで、バンドこそが自分のやりたいことであると再認識しました。
しかし、紫織はジミ・ヘンドリックスの亡霊が憑依することで超絶技巧のギターテクニックが使えるようになると同時に呪いを受けることになり、「27歳が終わる日までに音楽で伝説を残さなければ死ぬ」ことを言い渡されます。
この漫画は実在で伝説のギタリストであるジミ・ヘンドリクスの亡霊と契約を結び、自身に憑依させることで、超絶技巧のギターテクニックを手にできるという設定がありますが、同時にジミ・ヘンドリクスの亡霊に憑依されて超絶技巧のギターテクニックを使った者は、27歳が終わるその日までに音楽で伝説を残さないと死ぬという呪いを受けます。
この「27歳が終わるその日までに音楽で伝説を残さないと死ぬ」という呪いは、「The 27 Club」と呼ばれる伝承が元になっており、音楽で成功を納めたブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ジム・モリスンなどは、1969年~1971年の間に27歳の若さで亡くなっています。
主人公の紫織も超絶技巧のギターテクニックを使ったことで、27歳が終るまでの1年間で音楽で伝説を残さなければ死ぬ運命である為、生徒達と軽音部を立ち上げ、伝説の達成へ向けて音楽活動を始めることになります。
この漫画では音楽の演奏シーンの表現が特徴的で、擬音の数や形状や配置を細かく描き分けて”音”を表現する他、「爆発」「竜巻」などの非現実的かつ迫力のある演出で音楽を漫画というメディアで伝えています。
コミカルなタッチのマンガですが、音楽を通して魂を揺さぶる熱血物語が非常に面白く、読んでいると気持ちが熱くなる「笑いあり」「青春あり」のおすすめのマンガです。
少年よギターを抱け /信濃川日出雄
タイトル:少年よギターを抱け
作者 :信濃川日出雄
連載期間:2013年~2014年
巻数 :全4巻
北海道札幌市を舞台にしたロックスターを夢見る女子高生とギターの才能を持った男子高校生を中心とした、熱血青春音楽漫画です。
高校生で主人公の坂井 真琴は入学式の日、もう一人の主人公の沙村 杏と衝撃的な出会いをします。
杏は世界的なアーティストであるマグナ・ジョーカーにギターの才能を認められており、バンドのメンバーとして勧誘されますが、杏はそれを拒否します。
真琴は偶然にもその場に居合わせることになり、杏にギターの才能があるという秘密を知ったことで、杏と一緒にバンドをしたいと願いますが、杏は天才ギタリストであった兄の死をきっかけにギターにトラウマを抱えており、ギターの才能を持ちながらもギターから遠ざかる生活を送っていました。
あきらめきれない真琴は杏とバンドを組みたい思いを募らせ積極的に関わりを持とうとします。
このマンガは真琴がロックスターになりたいと公言し、周囲の人間を巻き込みつつも、夢をつかむためにまっすぐに努力を重ねていく姿が熱いマンガです。
札幌市内が舞台で、すすきのや狸小路などの市街地が登場して、実在のアーティストをモデルにしたキャラクターも多数登場するので、北海道出身の方や音楽好きの方にはにやりとするシーンが多数あります。
また単行本の帯には様々な実在のロックバンドから推薦コメントを寄せられ、音楽業界からの注目度も窺い知れます。
夢をつかむためにまっすぐ努力して真面目にトレーニングを重ね、次第に上達する姿が
が熱く、熱血青春マンガの要素の強いマンガです。
ピアノの森 /一色まこと
タイトル:ピアノの森
作者 :一色まこと
連載期間:1998年~2015年
巻数 :全26巻
家庭環境に恵まれていない少年がピアノを通じて成長していく音楽漫画です。
主人公の一ノ瀬 海(カイ)は複雑な家庭環境に育ち小学5年生の時点で家計を助ける為に違法ながら風俗店の雑用として働いており、小学校では貧困を理由に言われのないいじめを受けていました。
カイは近所にある森に打ち捨てられていたピアノに幼少の頃より触れて育ってきたことで、小学5年生の時にピアノの道を志す同級生の雨宮 修平と出会います。
カイと雨宮の通う小学校の音楽教師をしていた元天才ピアニストの阿字野 壮介は、カイのピアノ才能に気が付き、かつて自分が捨てた森のピアノがカイのピアノの才能を育てていたことを知り、カイの師となり指導していくことになります。
楽譜すら読めないカイは周囲の人に支えられながらピアニストとしての才能を開花させて成長していきます。
この漫画はピアノの演奏シーンの描写が美しく、読んでいるとぐいぐいと引き込まれる感覚があり、まるで漫画から音が聞こえてきそうな没入感があります。
カイはピアニストとして成長していき、小学生からやがて青年となるまでの成長が描かれており、ショパン・コンクールに臨むカイの演奏シーンは読んでいるこちらも緊張する手に汗握る展開となります。
このマンガは高く評価され、2007年にアニメ映画化されて、第12回(2008年)文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞しています。
全25巻と巻数は多いですがテンポよく読めて、読み終わった時の感動が素晴らしいマンガです。
2007年にアニメ映画化されています。
空電ノイズの姫君 /冬目景
タイトル:空電ノイズの姫君
作者 :冬目景
連載期間:2017年~
巻数 :全3巻+既刊3巻(2021年7月現在)
ギターが好きな女子高生がロックバンドを始める青春音楽漫画です。
主人公で女子高生の保坂 磨音はミュージシャンの父と二人暮らしをしているごく普通の女の子ですが、幼少の頃よりギターに触れていた事もあり、父親譲りの抜群のギターテクニックを持っています。
ある朝登校すると教室から美しい歌声が聴こえて来て、覗くと転校生の支倉 夜祈子が歌をうたっていました。
夜祈子は美人でどこかミステリアスで大人っぽい女性で二人は次第に仲良くなります。
そんなある日、磨音はプロデビューを目指してギターを探していた「アルタゴ」のメンバーである大学生・高瀬たちと出会い、音楽の面白さを再認識してメンバーの一員となりギターを本格的に始めることになります。
このマンガは冬目景のマンガ作品特有の魅力的な世界観が広がるマンガで、キャラクターや物語の運びなど、冬目景のファンなら間違いのないマンガです。
1巻では夜祈子が磨音と音楽にどう絡んでくるかはまだわかりませんが、磨音と夜祈子のふたりの友情と音楽が奏でる青春ストーリーの物語が予想され、これからの展開が楽しみです。
音楽描写も雰囲気があり磨音がギターを力強く奏でるシーンはまるで音が聞こえてきそうな描写で、今後のライブシーンなどがどんな形で描かれるのかが楽しみです。
夜祈子にはまだまだ秘密があり、ミステリアスな背景が明らかになっていませんが、そういった部分が次第に明らかになるのも楽しみです。
スポンサーリンク
最後に
音楽をテーマにしたおすすめ漫画作品10選はいかがでしたでしょうか?
音楽漫画はどれも素晴らしく音楽を演奏するシーンは心を震わせ、何度も読み返したくなる名作が多く、アニメ化や映画化されているものが多数あります。
また次回に機会があれば音楽漫画のご紹介記事を書きたいと思います。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
●スポンサーリンク
無料で漫画が読めるサービスをご紹介
◆毎月15冊まで無料でもらえる「タダ本」
『タダ本』は現物の漫画や書籍が無料でもらえる業界初のサブスクリプションサービスです。
年会費5,800円が必要ですが、対象商品20万冊以上の中から毎月15冊まで選べるので、年間最大19,800円分の漫画や書籍がもらえます。
電子書籍では読みづらいと感じている方や現物の本でコレクションしたいと考えている方には最高のサブスクリプションサービスです。
◆無料本常時2000冊以上!「Amebaマンガ」
Amebaマンガは、ブログで有名な「Ameba」が運営する日本最大級の電子コミックサービスです。
新規会員登録(無料)を行う事でポイントが付与されたり、定期的に半額のクーポンが配布されるなど大手ならではのサービスが魅力です。
常に無料本常時2000冊以上公開されており、200社以上の出版社作品が読めることや、購入をするたびに支払い金額の1%~のポイント還元といったサービスを行っています。
◆最大級の品ぞろえ「eBookJapan(イーブックジャパン)」
ヤフージャパンが運営する、「eBookJapan」は漫画を無料で読むことが出来る電子書籍サービスです。
コミックの品揃えが世界最大級の電子書店で、60万冊近い本を配信中しています。最新の漫画から往年の名作まで幅広く扱い、毎週更新で20万ページ以上の漫画が無料読み放題!というサービスが目を引きます。
この「最強無料まんが」は定期的に入れ替わるようですが、今話題の面白い作品が9000作品以上揃っており、eBookJapanへの登録が不要ですぐに読めることが出来るというのもポイントが高いです。
◆試し読みが充実している「まんが王国」
まんが王国は少年漫画・少女漫画・青年漫画・女性漫画など、幅広い漫画を取りそろえた電子書籍サイトです。
無料で読める漫画が3000作品以上と、電子書籍サイトとして急成長しており、日替わりで人気漫画が1巻無料で読めたり、3巻以上が無料で読める作品などもあり、多くの電子書籍サイトに比べると試し読み出来るページ数が多いのが特徴です。
まんが王国に会員登録すると試し読み出来るページ数が増えたり、無料で読めるようになる漫画がふえるといったサービスもあり、気になる漫画があるが一度試し読みしてみたいという方にはおすすめの電子書籍サイトです。
◆還元セールが魅力の「DMMブックス」
DMMブックスは国内最大級の品揃えが売りの電子書籍サイトで、人気の最新作から名作の絶版本まで、非常に幅広いラインナップが特徴です。
DMMブックスは、様々なインターネット事業を手がける「合同会社DMM.com」が運営する電子書籍ストアで、「50%ポイント還元」を行う還元セールがあるなど、非常にお得な電子書籍サイトです。
買ってすぐにポイントが付くので続きを購入するにも使用できますし、ポイントで買った漫画にもポイントが付くという非常にお得な電子書籍サイトです。